若狭東(福井)がプロップ富田凌仁(3年)などのトライで公立校対決を制し、2大会ぶりの2回戦進出を決めた。

前半は逆転に次ぐ逆転だった。SH道下聖哉(2年)のトライで先制もすぐに返され逆転を許す。17-21でリードされた後半、CTB市場学翔(3年)のトライを皮切りに、計3トライを奪い圧倒。最後は富田のトライでダメ押しした。

公立校の同校は部員28人で、中学までのラグビー経験者が1人もいない。朽木雅文監督(47)は「素人だからできることもある。素直に吸収する。個人の特性に合わせてパズルを組み合わせる。3年間で作り上げていくことが面白い」と話した。

朽木監督は同校のOBで富田の父真治さん(48)とはラグビー部の先輩後輩の関係。当時出場した89年度の第69回大会の2回戦では、次戦の相手Bシードの佐賀工に6-14で敗れた。偶然にも親子で同じ相手と対戦することになった富田は「お父さんを超えたい。佐賀工が強いのわかってる。3年間の全てぶつけて、どれだけやれるか楽しみにしてます」と笑顔で語った。【南谷竜則】