茗渓学園が「忍者ハットリくん」のハットトリックで快勝発進だ! 鹿児島工を相手にWTB服部紘汰(2年)が3トライの大活躍で、チームも7トライ50得点を奪って快勝した。

服部は前半4分に敵陣10メートル付近でパスをもらうと中央へ飛び込んだ。同7分には右隅に連続トライ。そして極め付きのプレーは後半2分。自陣22メートル付近でボールを持った服部は「キレていた」という巧みなステップで次々と相手ディフェンスの間をすり抜けて50メートルの独走トライだ。

大きな大会では初めてというハットトリックに「気持ち良かった」と満面の笑み。高橋監督は「前後半の最初に(服部が)取ってくれたことでペースがつかめた」とたたえた。

中学時代はサッカー部に所属しながら週末はラグビースクールに通った。サッカーのポジションはFW。「裏に抜ける動きや一瞬の加速が身に着いた。相手をずらす動きは得意。1対1になったら自分で行こうと」とサッカーで培ったプレーを、ラグビーの大舞台で発揮した。

また、父豊さんの助言も生きた。11月の茨城県予選優勝後に「花園の芝は深いから滑る人も多い」とアドバイスを受けた。以前のものは長く使用して足になじんでいる上に、全国大会も近くて迷ったが、父を信じてポイントの長い新スパイクに買い替えた。「足にぴったりとフィットした。芝をかんで走りやすかった」と好結果に結びつけた。

次戦の相手は前回優勝の大阪桐蔭。服部は「怖さも少しあるけど、楽しみ。プレッシャーに負けないように」と不敵な笑みを浮かべた。王者の意表を突く“忍者走り”で強力ディフェンスをかいくぐり、トライを奪いにいく。【松熊洋介】

◆服部紘汰(はっとり・こうた)2002年(平14)6月30日、茨城県生まれ。幼稚園からラグビーを始める。龍ケ崎西小時代はドラゴンズに所属し、南茨城の代表にも選出。愛宕中時代はサッカー部に所属し、FWとして活躍する傍ら週末は南茨木ラグビースクールで活動。あこがれの選手はニュージーランドのネヘ・ミルナースカッダー。165センチ、70キロ。