Bシードの佐賀工が力の差を見せつけ、若狭東(福井)を粉砕した。日本代表で活躍した元東芝の立川剛士(43)を父に持つSO大輝(3年)が、2トライで大勝発進に貢献だ。前半5分、ハーフウエーライン付近から相手スペースにスルスルと抜け出し右中間にトライ。後半13分にもゴール直前のラックから右へ持ち出し右中間に決めた。雨の中、「ハンドリングエラーやキックでの相手ゴールを意識した」という。目標とする父が見守る中、攻撃の起点として大暴れした。

中学まで元サッカー女子日本代表FW澤穂希(41)も所属した「府ロクサッカークラブ」でMFとしてサッカーに打ち込んだ。だが第1志望だった桐光学園(神奈川)への進学がかなわず、佐賀工OBの父の勧めもあり、同校からラグビーを始めた。高校卒業後は、父がコーチを務める関東学院大に進学予定だが「(親子で)やりにくい」と複雑でもある。だが大学では「1部の優勝を目指したい」と志は高く、「自分でガツガツ行くランプレーは強く、激しく力強かった」と尊敬する父とともに飛躍を目指す。【菊川光一】