3大会ぶり9度目出場の光泉(滋賀)が初めて「花園での年越し」を達成した。雨が降りしきり、滑るピッチでキックを多用する戦略で勝負。前半1分に右中間ラックから敵陣深くに絶妙なキックパス。そのままフランカー妹尾薫(3年)がトライに成功した。

その後は追いつ追われつの展開になり、後半3分に逆転されたが、同8分にディフェンスラインのスキを縫って再び妹尾が同点トライ。ゴールも成功して逆転した。

1回戦は自慢のスピードを生かした展開ラグビーで競り勝ったが、この日は防御面でも粘りながら、勝機を探った。妹尾は「(キックからのトライは)狙っていました。(雨中の試合で)全体ではパスを多く放るんじゃなく、自分からガツガツ行くことを心がけていました」と話した。

薬師寺利弥監督(45)は「ウチはキックも使います。キックでエリアを取れていた。キック重視になった。9回目のチャレンジで、初めて正月を迎えられる。部員にはお正月で『明けましておめでとうございますを言わせてくれ』と伝えていた。新しい歴史を作ってくれた」と手応えを口にした。1月1日にAシードの御所実(奈良)と8強入りをかけて激突する。