快進撃を続けてきた県浦和(埼玉)は前回大会準優勝の桐蔭学園(神奈川)に敗れ、8強進出はならなかった。

会場の第1グラウンドにはこの日も大応援団が駆けつけ、選手を後押し。優勝候補相手にNO8松永拓実主将(3年)が意地の1トライを奪った。

チーム唯一の得点シーンは後半12分。中央付近でラインアウトからモールを形成すると、1人、2人と加わり、最後は大声援に押されるように13人で相手ゴールまで押し込んだ。

2回戦のグラウンドコンディション不良による会場変更もあり、幸運にも3試合ともメイン会場である第1グラウンドでの試合。しかもレベルの差があり、練習試合すらできなかった桐蔭学園と全国大会で対戦することができた。三宅監督は「大歓声の中で、強豪相手にやれて幸せです」。桐蔭学園に、中学時代に同じワセダクラブでプレーしていた石塚、渡部ら仲間がいるNO8松永主将は「まさかやれるとは思っていなかった」と対戦できたことに喜びを感じていた。

3年生は今後受験に向かう。大会中は勉強時間を設けず、ラグビー同様、すべて選手の自主性に任せてきた。敗れはしたが、60分間自分たちのラグビーをやり切った県浦和の選手たちは花園にしっかり自分たちの足跡を残し、新たな人生に向かって歩き出す。