言葉が通じなくても“会話”はできる。流通経大柏(千葉)の2年生ロックで身長2メートルのディアンズ・ワーナーは、日本語を習得中だ。まだあまりうまく話すことはできないが日常生活には問題なく、メンバーに異国の文化を伝え、チームに好影響を与えている。

主将のPR作田(3年)が「普段からみんなにわかりやすい英語で話してくれる。頼もしいし、心強い」と言うように、チームに溶け込んでいる。その影響もあり? 動画サイトYouTubeなどでニュージーランド出身選手のプレーも見るようになったチームメートもいるという。

この日のワーナーは、前半31分にゴール前の中央ラックから左に持ち出し、長い手を伸ばしてトライを決めた。試合後には「FEEL GOOD!アタック&ディフェンス、グッド」と笑顔で振り返った。

宣言通りの活躍でチームをベスト8に導いた。チーム宿舎を出発する前にはメンバー25人が背番号順に、その日の「約束」を公言してから花園に向かうルーティンがある。ワーナーは「ラインアウトでボールキープ。ターンオーバー(を狙う)」と誓った。有言実行の活躍に「(花園は)モア、ファン、モア、インタレスティング!」と興奮は冷めない。

覚えた日本語で決意表明もした。「日本一を取りたい」ときっぱり。準々決勝は3日に東福岡と対決。将来は「日本かニュージーランドで代表選手になる」と強い気持ちのあるワーナーなら「頂点」を夢のままで終わらせない。【真柴健】