アーチェリー愛好家で作る有志が、新型コロナウイルスの影響による全国大会中止に伴い、競技に励む高校生や大学生対象の代替大会開催を計画している。学生たちの日ごろの成果を発揮する場を作ろうと、長野県上田市の菅平高原で9月末に実施する予定。大会に関わる経費を募ろうと、29日からクラウドファンディングを始めた。

アーチェリーに打ち込む学生が活躍する大会開催へ、有志が支援に乗り出した。新型コロナの影響で、本年度予定されていた高校生の全国選抜大会、インターハイ、大学生のリーグ戦が中止になった。発案者で大会実行委員長の加藤健資さん(29)は「実力を発揮できる場がなくなったと悲しむ学生たちに、なんとか活躍の場を与えたかった」と企画理由を明かす。

新型コロナの国内状況を見ながら、長野県上田市の菅平高原を会場で高校生90人、大学生60人規模の大会を9月26、27日に計画している。来月中旬から出場者のエントリーを始める。

加藤さんは小学校から競技を始め、高校、大学と全国の舞台を経験してきた。「全国大会は力を出し切る経験ができる場所。あの場がないのは、正直ゾッとします」と後輩たちを気遣う。感染症対策に気を配りながら、大会の実現へ余念ない。

大会開催に当たり、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で募集を始めた。目標額は450万円で、29日から約2カ月間募る。初日から20人以上が支援に賛同し、既に50万円以上が集まっている。加藤さんは「これまでアーチェリーに携わってこなかった人にも魅力を発信して、多くの人から支援を募りたい」と意気込んでいる。【平山連】