東京五輪で女子シングルス、混合ダブルス代表の伊藤美誠(20=スターツ)が2年ぶり3度目の優勝に向け、4年連続の4強入りを果たした。

4-0で長崎美柚(18=JOCエリートアカデミー)に勝利。3ゲーム目までは11-8、13-11、11-9と競った。ともにナショナルチーム合宿では練習をし合う、手の内を知り尽くした相手。それでも伊藤の地力が勝った。

「攻め方が分かっていてもドライブの球質を変えてきて、対応が難しかった」と長崎。ゲームを左右する局面を迎えた時の伊藤の微調整能力はすごかった。サーブやレシーブを打ち込む位置や回転を巧みに変え、長崎を惑わせた。

伊藤は「狙いすぎず、パッと自然に考えて打つことが自然にできている。練習の成果。全日本は特にいろんなタイプの選手、ラバーの人と対戦する。短いスパンでも相手に対応できるように練習してきたことが生きている」と自信がみなぎっていた。

次戦、準決勝の相手は親友の早田ひな(日本生命)。昨年も同じ準決勝で対戦し、3-4で敗れている。伊藤は「すごく楽しみ。実力、すごいところ、見習う部分がたくさんある。思い切って自分らしく楽しみたい」と意気込んだ。前日は朝10時から3試合を戦ったがこの日は1試合のみ。「ぐっすり、10時間は寝て明日、元気もりもりで挑みたい」と語った。2年ぶりの王座奪還へ、死角はない。【三須一紀】