年内最終戦を連勝で終える。Vリーグ2部(V2)アランマーレ山形が今日4日からホーム2連戦に臨む。副主将の伊藤摩耶(24)が、19-20シーズンから続くホーム連勝を身上の“楽しむバレー”で更新する。

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伊藤が不言実行でチームを支える。「私は言葉で引っ張るタイプではない。その分、プレーで引っ張ることが自分の役割だと意識している」。昨季V2優勝の群馬銀行に開幕5連勝を止められたが、チーム最多タイ13得点をマーク。ここまで6戦5勝1敗のチームの中で、1試合平均13・8得点はチーム最多だ。

チームはサーブで相手の攻撃を崩し、高いブロックでスパイクを阻むトータルディフェンスと超攻撃型バレーで上位を維持。中でもブロック決定本数1位、サーブ得点数は2位タイの成績を残す伊藤の存在は大きく、北原勉監督(41)は「今まで積み上げてきたベースが全くなかったら勝負にならない。ベースの部分を担ってくれている」と変わらぬ活躍を期待する。

開幕連勝は止まったが「不敗神話」は終わらせない。19-20シーズンから続くホーム連勝は「12」。伊藤は「力が湧いてくる。いつも試合後に何でだろうと思うが、やはりホームの力はすごい」と実感している。北原監督も「後押しの一言しかない」と感謝。ファンが生み出す雰囲気と全力応援に背中を押されている。

創部7シーズン目。目標はV2優勝とV1昇格だ。上位に残るため負けられない試合が続く。伊藤は「私たち自身が楽しむことが(ファンに)楽しんでもらえる一番のプレー。まずはバレーを楽しむところから見せていけたら」。21年を最高の形で締めくくり、来年のさらなる飛躍につなげる。【相沢孔志】