東京オリンピック(五輪)代表の青木玲緒樹(27=ミズノ)が決勝で1分5秒19の日本新記録を樹立して優勝し、今年6月の世界選手権(ブダペスト)代表に内定した。

東京五輪銀メダルに相当する好タイム。従来の日本記録を0秒69塗り替えた青木は、「何かの間違いかと思った。信じられない」。レース前に頭にあったタイムは派遣標準記録の1分6秒64で、「6秒6を切れるか切れないかぐらいだと思っていた」と、驚きと喜びが入り交じった表情を浮かべた。

五輪初出場だった昨夏の東京五輪は予選落ち。その後は競技に対して「前向きになれないときもあった」と振り返るが、平井コーチから「全力でサポートするから一緒に頑張ろう」と励ましを受け、再び気持ちを高めた。

この日の好結果は「平井先生を信じて一緒に頑張りたいと思えたことが大きかった」と、涙ぐみながら恩師に感謝。「世界選手権でメダルを獲得して、先生の首に懸けたい」と、さらなる恩返しを誓った。【奥岡幹浩】