5季ぶり2度目の優勝へ第1戦を先勝した宇都宮ブレックスと、逆転の初制覇を狙う琉球ゴールデンキングスが対戦した。

第1クオーター(Q)は開始直後に宇都宮が圧倒した。PG鵤(いかるが)誠司の3点シュートなどで、いきなり9-0として琉球にタイムアウトを余儀なくさせた。鵤は8得点。エースSG比江島慎もフリースローで2点を決めた。

対する琉球も、エースのSG/SF今村佳太やPG/SG岸本隆一の3点シュートで対抗。21-12で終えた。

第2Qは白熱した点の取り合いに。宇都宮はCジョシュ・スコット、PGテーブス海が得点を重ね、比江島も鋭いドライブからPFアイザック・フォトゥの得点をアシストした。

琉球はPFアレン・ダーラムや206センチのCジャック・クーリーがリングに通す。今村にも2本目の3点シュートが出た。しかし、ファウルを誘ってもフリースロー2本とも外す場面があるなど、差を1点しか詰められなかった。前半は38-30の宇都宮8点リードで折り返した。

ハーフタイムを経て、第3Qは琉球が開始直後から猛追した。クーリーのダンクやPFドウェイン・エバンスのシュートなどで一気に2点差まで縮めた。しかし、宇都宮も鵤のバスケットカウントなどで引き離して再び9点差。

だが、琉球も折れない。エバンスのバスケットカウントを含む連続スコアで2点差。さらにはPGコー・フリッピンの絶妙アシスト2連発で54-52と試合をひっくり返し、満員の6876人が詰めかけた場内が沸いた。

白熱した点の取り合いの最後は、宇都宮が意地の3点シュート。55-54の宇都宮1点リードで運命の最終Qに突入した。

第4Qは開始から宇都宮が続けて6得点。まず7点差に広げた。さらにはPG渡辺裕規の3点シュートなどで8点差。残り5分で宇都宮66-58琉球となった。

最終盤、琉球は岸本の3点シュート、エバンスのバスケットカウントで66-68の2点差とする。宇都宮は比江島、鵤が返して再び6点差とした。

残り1分32秒。琉球フリッピンが3点、宇都宮の鵤が2点、琉球今村が3点。しかし、最後は宇都宮のエースが主役になった。比江島がバスケットカウント。72-77と5点差とした。

琉球は今村のフリースローで1点、2点。残り22秒6で2点差となった。宇都宮は比江島のフリースローで2点、1点、そしてレイアップで7点差。試合終了のブザーが鳴った。やはりエースだ。両軍最多の24得点。82-75で宇都宮が5季ぶり2度目のBリーグ王者に返り咲いた。【木下淳】