女子テニスで元世界ランキング4位の伊達公子さん(52)が20日、「札幌アスアスラボ国際チャレンジカップ」(7月24日から3週連続、札幌・平岸庭球場)初開催を報告するため、秋元克広札幌市長(67)を表敬訪問した。

同大会は伊達さんら世界ランキング50位以内に入った経験のある元選手9人が昨年立ち上げたJapan Women’s Tennis Top50 Club(JWT50)の主催。JWT50によれば、国際テニス連盟(ITF)の公認大会が3週連続同じ会場で実施されるのは、国内初という。

大会はデビスカップ(国別対抗戦)や五輪のテニス競技などを管轄するITFの女子ワールドツアーW15として開催。賞金総額はツアーでもっとも下位の1万5千ドル(約195万円)ながら、勝ち上がってポイントを獲得できれば、上位大会出場への足掛かりとなる。伊達さんは「若い選手たちが世界に出ていくために、まずはポイントを取れる環境を作ってあげることが大事」と大会を立ち上げた理由を説明する。

この日発表された3大会は、札幌出身でシングルス世界ランク39位の実績がある小畑沙織さん(42)がトーナメントディレクターを務める。「幼稚園の時からなじみのあるテニスコート。ここから『ここで勝って上(グランドスラムなどの上位大会)に行きたい』と思ってもらえるような環境作りをしたい」という。元コンサドーレ札幌の曽田雄志さん(44)が、総合プロデューサーを務める。

同会場では、昨年12月に東京MXの森田美礼アナウンサー(29)との結婚を発表した内山靖崇(30=積水化学工業-札幌羊丘中出)が主催する男子の「Uchiyama Cup」も9月3日から行われる。JWT50の大会と併せ、今夏の札幌ではテニスの国際大会が5回も開催。全豪・全仏・全英オープン4強の伊達さん、元世界ランキング1位の大坂なおみ(25=フリー)らに続く、次世代を担う国内外の若手有望選手が、札幌に大挙して訪れることになる。

「レベルの高い真剣勝負を間近で見られることは、間違いなく北海道の若手の刺激になります。将来的には大会に出場し、ポイントを獲得する選手も出てくるはず。伊達さんや小畑さんには、同時にテニス教室も開催してもらい、道内のテニスのレベルを上げてほしい」と道テニス協会の蒲生清常務理事。北海道のテニスの実力が“ライジング”となるか、注目が集まる。