7月26日のパリオリンピック(五輪)開幕まで、6日で50日前となった。各競技で続々と代表内定選手が発表される中、注目を集めるのが団体球技だ。日本は全7競技で出場権を獲得。自国開催を除けば1932年ロサンゼルス五輪以来、92年ぶりの快挙となる。現時点で五輪切符を得た各競技の注目選手を紹介するとともに、全ての団体球技出場につながった背景をひもとく。
2大会連続10度目・バレーボール男子 山内晶大(30=パナソニック)
ミュンヘン大会以来52年ぶりのメダル獲得へ、培ってきた「主将力」でチームの柱となる。
東京五輪直前の21年春にパナソニックで主将就任。学生時代にも務めたことがない男が推薦された裏には、「パリ五輪へ向けてもうひとつ成長するために、チームのために動くことを身につけてほしい」というスタッフからの期待が込められていた。
直接伝えられたわけではなかったが、意識は変わった。周囲に目を配り、ミーティングでも積極的に意見。コート外でも「こういう時間があるならもっとバレーに目を向けて」と指摘するなど、キャプテンシーを備えていった。
そして、パリ五輪前最後の国際大会、ネーションズリーグ第1週ブラジル大会では、国内で調整中の石川祐希に代わって主将を任された。初めて背負う日の丸のキャプテン。「特別なことは何もしていない」と言うが、エース石川や高橋藍が不在の中、3勝1敗と順調な滑り出しで役割を果たした。21年東京五輪から精神的にも成長したミドルブロッカーは、本番も肩書にとらわれず、代表チームをけん引する。【竹本穂乃加】
◆山内晶大(やまうち・あきひろ)1993年(平5)11月30日、名古屋市生まれ。中学までバスケットボールに打ち込み、名古屋工芸高でバレーボールへ転向。愛知学院大在学中の14年に日本代表に初招集され、卒業後にVリーグ1部男子のパナソニックに入団。21年東京五輪代表。ミドルブロッカー。204センチ、85キロ。
<展望>メダル争いは混戦模様。ポーランド、イタリア、米国、スロベニア、ブラジル、そして日本がその軸となる。日本は昨年のネーションズリーグ、そしてW杯バレーと着実に進化。ブラン監督のもと、粘り強い守備と多彩な攻撃で、ミュンヘン大会の金以来52年ぶりの表彰台も十分狙えるポジションにいる。


