元大関の東十両3枚目の把瑠都関(28=尾上)が11日、現役を引退した。日本相撲協会へ引退届を提出後、東京・両国国技館内で会見した。青い着物姿の把瑠都は「悲しいけど、ケガが治らずに、土俵の上に立つことができません。1、2カ月してダメなら手術の可能性もある」と左ひざの状態を説明した。

 思い出には06年春場所の十両時代に全勝優勝した最後の一番を上げた。「悲しいのは三段目だけ優勝できなかった」と言ったが、一時は横綱候補最右翼だっただけに「横綱のチャンスはたくさんあったが、すべてこぼした。自分のせい。厳しさがなかった」と振り返った。親方になるための年寄名跡を取得しておらず、このまま角界を去る。今後については全くの未定という。「1つはエストニアの観光大使になること。相撲から完全に離れることはない。北海道を観光したい」と話していた。