大相撲の幕内栃乃若(26=春日野)が15日、日本相撲協会に引退届を提出した。電撃的に見える引退だが、本人は2年ほど前から進退について悩んでいたという。高校横綱として入門し、大器として期待していた師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)は「まだこれからなのに、もったいない。残念だ」と惜しんだ。今日16日に引退会見を開く。

 12月の冬巡業が終わった後で師匠に、気力の衰えを理由に引退の申し出があった。一門の関係者は総じて「まだ若いのに」とつぶやいた。195センチ、177キロの堂々たる体格を生かし切れず、勝負にこだわれないやさしい性格が、最後まで災いした。今後は角界には残らないという。断髪式は年明けに行われる。