<関甲新学生野球リーグ:山梨学院大1-0白鴎大>◇4日◇栃木・小山運動公園野球場

 巨人V9時代の左腕エースで、山梨学院大の新監督に就任した高橋一三監督(62)が、サヨナラ劇で初勝利を挙げた。

 ベンチ前で拍手しながらナインを迎えた高橋監督が首をかしげた。「どういうわけか、初戦はいいんですよ。選手が守り勝つ野球をやってくれました」。巨人の2軍監督だった04年3月27日のイースタン開幕戦では、久保がヤクルト相手にノーヒットノーランを演じ初勝利をつかんだ。

 この日は、プロ167勝の監督がエースに指名した雨宮敬投手(4年=山梨学院大付)が7安打されながら完封。9回1死満塁から成田竜也三塁手(3年=木更津総合)が右前打して初勝利をつかんだ。「サインは9回のバントぐらい。雨宮がよく投げましたよ」と背番号18をねぎらった。

 次男一人さん(22)が山梨学院大付に通っていたことが縁で監督を任された。山梨に単身赴任。寮住まいで選手を鍛える。「野球が好きなんだろうね。大学?

 野球は一緒だから。でも久しぶりに緊張したね」といいながら満足そうな笑みをこぼした。

 昨秋の最下位が3位を破る好スタート。それでも新監督は「まだまだ勝てるチームじゃない。先は考えず1つずつです」。冷静に、次なる目標を勝ち点1とだけ話した。

 【米谷輝昭】