<東京6大学野球:法大2-1立大>◇第2週最終日◇20日◇神宮

 ドラフト1位候補に挙がる法大のエース加賀美希昇投手(4年=桐蔭学園)が投打に活躍してチームに今季初勝ち点をもたらした。自己最速を1キロ更新する153キロをマークし、1失点の無四球完投。打っても同点の7回、公式戦初となる本塁打を放った。

 法大・加賀美が力勝負に出た。1点リードの8回だった。2死三塁、打席には3回に本塁打を浴びた西藤がいた。速球を続ける。5球目に自己記録となる153キロを計時、カウント2-3となってもなお152キロを投じ、三振に仕留めた。加賀美は「あそこで点をやるようじゃいけない。リードしている以上、守ろうと思った」と話した。

 第1週で勝ち点を落とした早大戦の反省があった。「終盤にやられているんで…。(ボールを)置きにいってやられるのはイヤですから」。6球団のスカウトが見守る中、137球の無四球完投。決勝点も自らたたき出した。7回に左翼へ運ぶソロアーチ。「打つのは好きじゃないです。手が痛いんで。今まで感じたことのない感触でした」。少年野球以来という本塁打だった。

 今季6試合中4試合に先発して3勝目(1敗)だ。「疲れました。今日負けたら明日もあるし(試合中)いろいろ考えました」。初勝ち点をつかみ、試合後にやっと笑みがこぼれた。