興南は接戦を物にできず、ベスト8で姿を消した。

 エースの比屋根雅也投手(2年)が毎回の13三振を奪う力投を見せた。しかし、同点の9回2死二塁から内角の直球をオコエに左翼席へ2ランを打たれた。それまでの4打席は2三振を含む無安打に抑えてきた。「インコースの直球を思い通りに投げて打たれた。オコエ選手が上だった」と相手をたたえた。

 チームは1点リードされた7回に1度は同点とした。2死一、三塁から5番でスタメンに抜てきされた城間楽人外野手(3年)が中前適時打。「スタメンに起用されてワクワクしていた」と振り返る。9回最後の打者として空振りの三振。「1球1球で観客が沸いていた。気持ちよく打席に立てた」。2回戦・石見智翠館に代打で登場してサヨナラ打を放った好調ぶりを発揮した。

 春夏連覇した10年以来、5年ぶりの出場はベスト8止まりに終わった。我喜屋優監督(65)は「最後は(比屋根が)オコエ選手と勝負して全力を尽くした。悔いはない」と語った。