能代工は5-4で秋田修英に競り勝ち、51年ぶり4度目の4強入りを決めた。

 能代工の「おかわり君」こと、4番桜庭仁一塁手(3年)が、昨夏3回戦で7回コールド負けした秋田修英に雪辱した。初回裏1死一、二塁から、公式戦初となる左翼越え3ランで先制。「コースは真っすぐ、自分が大好きな球で狙っていました。感触はなくてボールがバットをすり抜けて行く感じ」と振り返った。

 チームは昨夏、やはり初回に3点を先取したが逆転負け。3-10の7回裏2死一塁、桜庭は代打で打席に立ったが、一塁走者が盗塁死し、打席に立ったまま夏が終わった。冬場は2秒に1回の素振りを1日トータル600~700回こなし、打撃力を強化してきた。身長167センチ、体重92キロで、全体のバランスは西武中村を連想させる「おかわり君」体形。好きな食べ物は「お母さんの弁当」で、白米をぎっしり詰めた弁当を毎日2食分作ってもらい、冬場から体重を8キロ増やしてパワーアップした。「ウエートやって食べてスイングして」とベンチプレスも昨年の70キロから95キロにアップ。「芯を食えばホームランになる」と実感している。練習試合を含め、今春から高校通算6本と量産。「目標は10本なので(決勝まで)2試合で2本ずつ打てばいい」と、本塁打を「おかわり」した。