日本学生野球協会は6日、学生野球憲章違反を犯した出雲北陵高(島根)が3日付で島根県高校野球連盟を脱退したことを審査室会議で明らかにした。出席した日本高野連の西岡宏堂審議委員長によると、不祥事をきっかけとする脱退は過去に例がない。公式戦はもちろん他校との練習試合もできない。

 同委員長によると、学校側としては反省の意を込めたもので再加盟を目指す。

 同協会は6月に出雲北陵高に対し、下級生に暴力行為を働いた数人の上級生を今夏の全国選手権島根大会の選手登録から外すように指導した。しかし、保護者の意向もあって当該選手はベンチ入りして試合にも出た。このため、6日の審査室会議で同高の野球部長と前監督を1年間の謹慎処分とし、違反行為を止められなかった島根県高野連も厳重注意とした。

 日本高野連の山口雅生事務局長は「加盟をしばらく外れるという感じで、新しい野球部をつくり直すという意味合い。今後の再加盟はあり得る話」と説明した。