第87回選抜高校野球大会(3月21日から12日間、甲子園)の出場32校が決まった。

 優勝候補に挙がるのは、昨秋明治神宮大会を制した仙台育英(宮城)、昨夏甲子園4強の主力が残る敦賀気比(福井)、昨秋関東王者の浦和学院(埼玉)、同近畿王者の天理(奈良)、2連覇を目指す龍谷大平安(京都)、夏春連覇を目指す大阪桐蔭あたりか。

 仙台育英はエース佐藤世那(2年)が安定。攻撃力も平沢大河内野手(2年)を中心に強力で投打ともにバランスが取れている。佐藤に続く投手が未知数ではあるが、十分初優勝を狙える戦力と言える。

 敦賀気比は昨夏4強に貢献したエースで4番の平沼翔太投手(2年)が健在。得点力のある打線は全国でもトップクラスの破壊力を誇り、昨夏の経験も自信になっているとみた。

 浦和学院は試合巧者。スーパースターは不在も攻守ともにスキなし。選手層も厚い。相手のミスを逃さず畳みかける攻撃力で一気に試合を決める力を持つ。

 天理は個々の選手のレベルが高い。初戦をうまく乗り切り波に乗れば優勝する力はある。

 龍谷大平安は昨春センバツで優勝。夏の甲子園は初戦で敗れたが高橋奎二、元氏玲仁の左腕コンビは経験豊富で強力。

 大阪桐蔭は昨夏優勝メンバーが複数残った。甲子園の勝ち方は知り尽くしている。

 このほか最速152キロ右腕、高橋純平投手(2年)を擁する県岐阜商も侮れない。打線がうまく援護できれば十分に上位進出を狙える。

 昨夏に続く出場となった静岡はほとんどのメンバーが残った。夏は初戦敗退も強力打線で古豪復活を目指す。

 東京大会優勝の東海大菅生は勝俣翔貴投手(2年)が投打でチームを引っ張る。関東・東京の6枠目に滑り込んだ二松学舎大付(東京準優勝)も昨夏甲子園を経験した1年生バッテリーを中心に力に差はない。

 昨夏甲子園8強の高崎健康福祉大高崎(群馬)の機動力野球にも注目。夏に続き春も「機動破壊」で甲子園を沸かせてくれそうだ。

 中国大会を制した宇部鴻城(山口)、四国大会を制した英明(香川)、九州大会を制した九州学院(熊本)も投打にまとまりがある。