今春センバツ(3月21日開幕)で甲子園に初出場する山形中央が11日、4日間の合宿を茨城・高萩市で開始した。ノックや打撃に加え、しこ踏みなどのトレーニングで約6時間、みっちりと鍛えた。土の上での練習は約4カ月ぶり。庄司秀幸監督(33)は「球場でやれるのはありがたい。まずはボールになれること」と狙いを口にした。

 雪深い山形で実戦練習は困難。ハンディを克服すべく「脳内紅白戦」で感覚を養ってきた。雪上で野手が守備につき、例えば打者が「サード」と宣言すれば三塁手が実際に打球を処理するように動く。あらかじめ「5-4」のように試合結果を設定し展開は自分たちで決める。「そうすれば体で覚える」と庄司監督。久々のグラウンド練習にも鋭い動きを見せたのは、イメトレのたまものだ。

 同校OBのバンクーバー五輪代表・加藤条治(25)の活躍も力にする。加藤が出場する日本時間15日のスピードスケート男子500メートルは当日、学校で観戦する予定で「甲子園の弾みになれば」と庄司監督。心身ともに充実させて、聖地へ向かう。【湯浅知彦】