<高校野球静岡大会:静岡6-3常葉学園橘>◇29日◇準決勝◇草薙

 常葉学園橘の木村聡司(3年)の夏が終わった。静岡との準決勝で先発し3回まで無安打に抑えたが、4回に3失点。0-4の7回に3点を返したが、その直後に2点を追加され敗れた。昨秋、今春と3位止まりで最後の大会も4強止まりに「秋、春と、この上に行けなくて、(相手を)抑えるつもりでいったが。結果を出せず悔しい」と涙をこぼした。

 一昨年は1年ながら1番遊撃で甲子園に出場した。木村は「グラウンドに立ったとき、ここでプレーするためにみんな頑張ってるんだと思える素晴らしい場所」と聖地の雰囲気を口にしていた。準決勝敗退で夢が途絶え「力不足だった」と肩を落とした。

 木村が投打に中心だったが最後の夏は少し心持ちが変わっていた。「春までは自分がやらないと、と思っていたけど、最後の大会は野手に支えられた。1人で背負わずにやれた。ありがとうと伝えたい」と仲間への感謝を忘れなかった。

 この日も含めてプロのスカウトの視察も受けている。「今の実力ではどうなるか分からないけど、プロを目指す」と締めくくった。【加納慎也】