<高校野球静岡大会:掛川西4-0日大三島>◇29日◇準決勝◇草薙

 通算24本塁打を数えるプロ注目のスラッガー、日大三島の中泉圭祐(3年)が準決勝で消えた。各校にマークされながら準々決勝まで1本塁打を含む14打数7安打。掛川西戦も1回表、3番として2死から中前安打で出ると捕逸で進塁。4番の大島淳平(3年)の二ゴロが失策を呼び、1度は三塁へ。相手がもたつく間に失速したスピードを上げたものの本塁死し、流れを止めてしまった。

 相手エース森脇の前に6回は今大会初の三振も奪われ、4打数1安打に終わった。チームも完封負けを喫し、中学時代からの盟友でエース小沢拓馬(3年)を援護できなかった。「拓馬が不調でも抑えてくれたのに…申し訳ない。心残りは全員で甲子園に行くことができなかったこと」と涙をのんだ。

 春季大会後、1度は進路をプロのみに絞っていたが、この日の敗戦で揺れる胸の内も見せる。「結果がないとプロに行けない。結果を残せなかったので、大学も考えていきたい」と素直な心境を明かした。【藤中栄二】