センバツ(21日開幕=甲子園)大会6日目に登場する秋田商(秋田)は14日、8日の対外試合解禁以来初の実戦。甲子園に春夏通算14回出場している関大北陽(大阪)に3-2で逆転勝ち。左腕・須田貴司とエース片岡元気(ともに3年)が見事な投球を見せた。

 屈辱の敗北から丸4カ月がたった、この日。大阪の地で秋田商ナインは白星スタートした。8回表に5番松橋龍生三塁手(2年)の右前適時打などで3点を挙げ逆転。その裏からマウンドに上がったエース片岡が、2イニングを1安打4三振無失点と、危なげない投球でシーズン初戦を締めた。

 先発の須田もいい内容だった。4回3安打1失点だが自責はゼロ。打者18人に対し9個の内野ゴロを打たせた。だが満足はしない。「良かったと思う。でも、もっと相手打者の芯を外し、野手が捕りやすいゴロを打たせたい」と頼もしかった。

 昨年の11月14日。神宮大会初戦で高岡商(富山)に0-7で8回コールド負けを喫した。片岡が敗戦投手となり、須田は登板なし。投げた方も、投げなかった方もプライドは傷ついた。センバツで見返してやる-。その一心で冬場は体幹を鍛えるなど、互いに高め合ってきた。その冬場に須田は「片岡から『背番号1』を奪いたい」と話していたが、この日は「(甲子園で)先発はしたいけど、それ以上にチームに貢献したい」と「共闘」を誓った。

 その努力が実りつつある。エースは片岡だが、須田も先発で十分、仕事ができることを証明。太田直監督(30)は「(初戦は)片岡が先発でしょう。ただ、須田は(調子が良くて)心配がいらない」と目を細める。投手2本柱の好調維持で、秋田商の守りが、さらに堅くなった。【三須一紀】