17日、ヤンキースのアレックス・ロドリゲス内野手による謝罪の手紙がMLB公式サイトやツィッターで公開された。

 青いインクで白紙の便せん2枚にわたり、手書きで書かれた文書で、「ファンの皆様へ」という宛名で始まるもの。

 ロドリゲスは薬物規定違反により昨シーズンを通しての出場停止処分を受け、これに対し選手会を相手に訴訟を起こすなどしていた。

 手紙でロドリゲスは「私が2014年のシーズンに出場停止処分を受けるに至った過ちは、全て自分に責任があります。私の行動が必要以上に状況を悪化させたことを後悔しています。MLB、ヤンキース、スタインブレナー一家、選手会、そしてあなた方ファンの皆様に対して申し訳ないとしか言うことができません」と全面的に謝罪をしている。

 前回紹介したように、10日にロドリゲスはヤンキースの幹部と会って謝罪し、さらにロブ・マンフレッド・コミッショナーにも謝罪していたため、今回ファンへの謝罪となったようである。その動きに対し、ヤンキース側がヤンキー・スタジアムでの会見を申し出ていたが、ロドリゲスはこれを拒否していた。

 手紙でもそのことに触れており、「この謝罪のためにヤンキースは私にヤンキー・スタジアムの使用を勧めるという愛情を見せてくれました。しかし、自分が次にヤンキー・スタジアムに入るのは、ピンストライプを着て自分の仕事をする時だと決めました」と釈明している。

 さらに出場停止がとけることについては「私は後れを取った一連のことを乗り越え、前と同じように野球をする準備ができています。このゲームは、私が10代だったころから唯一大きな情熱を注いできたものです。スプリング・トレーニングに参加したら、ベストプレーヤーでチームメートであるよう全力を尽くし、定位置をつかみ、チームの勝利に貢献します」と意気込みを見せている。

 手紙の最後は「敬具、アレックス」と手紙として正しい形式がとられていた。

 ロドリゲスとしては手書きの謝罪文という形でファンの心象に訴え、騒動の幕引きを図りたいのであろう。ただ、会見を拒否したことに触れざるを得なかったことは、やはりマイナスの印象を受けるのは事実だ。

 果たしてメディアやファンがロドリゲスの復帰にどんな反応を見せるか。野手のスプリング・トレーニング初日、25日が注目される。