都内のグラウンドで自主トレ中のレッドソックス上原浩治投手(40)が12日、引退覚悟で挑む決意を語った。同い年で監督に就任した巨人高橋由伸監督から宮崎春季キャンプでの指導を依頼されていたが「申し訳ないけど、自分の練習を考えると、スケジュールが合わない。今年ダメなら引退だし、勝負の年だから」と決意の胸の内を話した。

 不安はある。昨年8月に右手首を骨折。完治はしているが、右腕をギプスで固定していたため、肩の関節の可動域が狭くなっていた。「完全に戻るのは、あとちょっとかな。肩以外は順調」と言うように、練習の合間には肩関節の可動域を広げるマッサージとストレッチも組み込んでいる。遠投の距離も80メートルまで伸びた。

 ケガや不調で成績不振になっても、ことごとく乗り越えてここまでやってきた。今季で2年契約が終わり「もう年だし、複数年は無理だろうね。1年1年が勝負」と表情を引き締め、万全の状態を整えて渡米準備を進める。