<レンジャーズ9-2マリナーズ>◇11日(日本時間12日)◇レンジャーズボールパーク

 一方的劣勢のなかで、マリナーズ・イチロー外野手(36)の好守が光った。7回無死一塁でマーフィーの右中間へのライナーを横っ跳びでキャッチ。右翼から走り込み、最後は体を滑らせて捕球すると、体勢が整わないまま素早く内野に返球した。

 「ナックル系(の動きの打球)。センターだとたまにある打球。ライトだとほとんどない」。打球が回転せず向かってきたのを感知し、体が勝手に反応したと言う。スピードを落とさないまま走り抜けて捕る選択もあったが、そうしなかったのは「揺れているのが途中で分かった。その方(走り抜け)がリスクがあると判断したんだろうね」。瞬時に打球の速度と位置を割り出し、スピードを緩めたのが名手の技だった。

 チームはシーズン最初の遠征を2勝5敗で終え、12日(同13日)に本拠地で今季初めてのゲーム。「分かりやすいきっかけにしやすい。結果が出ていないときはそれをつくっていかないといけない」。悪い流れを変えられるか。