イチロー外野手(38)のヤンキース移籍発表で、父鈴木宣之さん(69)は24日午前、愛知県豊山町の自宅前で記者団の取材に応じ「総合的に考えて出した結論だと思う。まだまだ現役で頑張ってほしい」と、新たな1歩を踏み出す息子にエールを送った。

 テレビのニュースで移籍を知ったとき、宣之さんはマリナーズのTシャツを着ていたという。「決断は自分自身のためや後輩のためなど、理由は一つではないでしょう」と気遣った。成績が振るわず心配していたといい「使ってくれるところがあるなら、現役でやってほしい」と励ました。

 移籍先については「弱いマリナーズが強いヤンキースに勝ってこそ価値があると思っていた」と複雑な思いものぞかせたが「どこに行っても野球は一緒。(自宅横の)イチロー記念館の展示品を替えないといけないな」と笑顔だった。

 母校愛工大名電高校時代の監督だった中村豪さん(70)は「ずっとマリナーズでやると思っていたので、驚いた」。「WBCの縦じまのユニホームが似合っていたので、きっとヤンキースのユニホームも似合う。スイッチを入れ直して頑張ってほしい」と励ました。

 イチローが小学生時代から通っていたバッティングセンター従業員石井一三さん(69)は「マリナーズの選手は寂しがるだろうけど、ヤンキースにはいい選手が多く優勝も狙えるチームなので、刺激になるはず。ヤンキースでもまだ十分やれると思う」と話した。