2016年五輪での野球復活を目指す国際野球連盟(IBAF)ハービー・シラー会長(69)は19日、都内の日本外国特派員協会で会見を行い、五輪復活の際には「世界を代表するベストプレーヤーが多く出ると自信を持って伝えられる」とメジャーリーガーを含めた最強チームを編成する考えを示した。

 会見には全日本アマチュア野球連盟・松田昌士会長(73)、NPB長谷川一雄コミッショナー事務局長(60)、国際オリンピック委員会(IOC)猪谷千春副会長(77)が出席。シラー会長は大リーグ全球団のオーナーと会談して、協力要請したことを明かし「正式種目に復帰できるよう、日本から大きな声を出してほしい」と訴えた。

 各国のベストチーム編成のためにも、北京では11日間だった大会期間を5日間に短縮するプランを披露。長谷川事務局長は「(00年の)シドニーの後にも1度検討した」とし、4チームずつのリーグに分け、予選3試合を3日間で行い、準決勝、決勝と計5日間で行う案だったという。「期間が短ければ、プロは参加しやすくなる」と受け止める。一括開催ではなく周辺都市の球場を使い、決勝だけ開催地で行う案など「いくつか提案している」(シラー会長)と熱意を示した。

 会見後は日本オリンピック委員会を訪問し、竹田恒和会長に協力を呼び掛けた。大リーグの禁止薬物問題には、違反者に対して「2度とどこの大会にも、野球の試合に出る資格はない」と強い口調で撲滅を誓った。

 16年五輪の採用を目指すのは野球を含めてソフトボール、ゴルフ、空手、ローラースポーツ、ラグビー、スカッシュの7競技。6月のIOC理事会で数競技に絞られ、10月のIOC総会で、最大2競技が選ばれる。【前田祐輔】