<レッドソックス4-1ヤンキース>◇26日(日本時間27日)◇フェンウェイパーク

 【ボストン(米マサチューセッツ州)=山内崇章】レッドソックス斎藤隆投手(39)が、会心の投球内容でチーム破竹の10連勝を締めくくった。3点リードの9回、前日まで連投していた守護神パペルボンの代役として登板。日本時代に被本塁打13本と苦手にしていたヤンキース松井秀喜外野手(34)とのメジャー初対決を三飛に仕留めるなど1安打無失点でしのいだ。ア・リーグ東地区の宿敵相手に今季2セーブ目を記録した。

 7年ぶりの対戦に、マウンドの斎藤は気持ちの高ぶりを覚えていた。3点リードの9回、セーブ機会で任された大役。1死から迎えた打者は、横浜時代に苦手にしていた松井。フルカウントからの勝負球は、この日最も信頼できた直球に全力を注いだ。内角狙いのボールはやや真ん中に入った。それでも94マイル(151キロ)の威力で三飛に仕留めた。

 斎藤

 僕も(捕手)バリテックも同じ感覚でした。(バリテックが)直球を要求してくれたので、今日はこれで押すしかないと。今日できる精いっぱいのボールだったと思う。

 横浜と巨人。同じセ・リーグに所属していた02年9月17日以来の対決だった。日本時代は13本塁打、打率3割2分と打ち込まれていた。

 斎藤

 今日も(松井が)2安打していたのをブルペンで見ていました。できるだけ意識せずに1球1球、懸命に投げました。

 松井に投じた8球中、最大の武器とするスライダーは2球にとどめた。相手の心理を読み、得意球を封印する攻めだった。

 レ軍移籍1年目は、主に勝ちパターンの8回と、右肩に不安を抱える守護神パペルボンの代役をベンチから期待されている。ドジャース時代はクローザーとしての登板が固定されていたが、レ軍では出動のタイミングが流動的だ。

 斎藤

 ブルペンで待つ時間がとても長く感じられますが、今日のように大役をあずかることもある。どんな場面でも精いっぱいの力を出したい。

 丁寧な1球の積み重ねが、新天地での信頼を生む。39歳のベテランにとって、次のステップに進む重要なセーブポイントとなった。