パイレーツ岩村明憲内野手(30)が9日、新しい「チーム岩村」とともに本格始動した。故郷の愛媛・松山中央公園内にある室内練習場で自主トレをスタートさせ、公式戦以来となる約3カ月ぶりにフルスイングを解禁。昨季損傷した左ひざ靱帯(じんたい)の回復優先で自重していたが、いきなりマシン相手の150振で快音を連発した。

 岩村は「打ち始めでバットが重く感じたけど、いっぱいいっぱい振った。ひざも元気だった」と喜んだ。昨年10月の帰国後は「バットを振ったのは野球教室だけ、走ったのはゴルフくらい」と、移籍後では初の本格メニュー。契約するナイキ特注品の黒と黄色で統一したパ軍仕様のエアジョーダンを履き、ノックでも軽快にゴロをさばいた。

 その横では、今季から岩村を支える2人の日本人スタッフが見守った。パ軍からこの日だけの視察目的で派遣された在籍10年目の百瀬喜与志コンディショニング担当(37)は、「いい感じで動いていた。(開幕の)二塁手で決まっているように、われわれの期待が高いことを伝えました」と元気な動きに目を細めた。また通訳兼トレーナーで、昨季までインディアンスで巨人小林雅に帯同した永原稔朗氏(40)も香川・高松市から初対面に訪れた。岩村は「心強い。いる、いないでは全然違う」と手厚いサポート態勢に感謝した。【中島正好】