ポスティングシステム(入札制度)でメジャー移籍を目指していたダルビッシュ有投手(25)が18日(日本時間19日)、レンジャーズと正式契約を交わした。

 ナインもダルビッシュ加入を歓迎する。強力打線の中核を担うネルソン・クルーズ外野手(31)が故郷の自宅でインタビューに応じ「彼の実力なら16勝は堅い。昨年以上に打ちまくって、援護するつもりだよ」とバックアップを誓った。

 過去2年間のポストシーズン(PS)だけで14発、27打点。短期決戦で無類の強さを誇るPS男は、「非常にうれしいし、心強い。家族のような気持ちで迎え入れたい。頼もしい新戦力が、昨年『足りなかったもの』をプラスする。一緒に悲願のチャンピオンリングを手にしよう!」と、熱いメッセージを送った。

 昨年のワールドシリーズは初の世界一まで「あと1球」から追いつかれ、最後に投手陣が息切れした。クルーズは「投手力の強化が必要だった。彼の加入で投打のバランスがとれ、これまで以上にチーム力がアップする」と息巻いた。09年WBCに出場したダルビッシュの活躍には、強烈な印象を抱いている。自身もドミニカ代表で出場し対戦こそなかったが、「彼の魅力は何と言ってもストレート。長身から投げ込むボールの威力と、度胸も感じた。何種類かのカーブを投げ分けていた」と実力を高く評価し「何も変えることなく、今のままで抑え込む力を十分持っている」と活躍を信じて疑わない。

 1年目は不慣れな環境との戦いでもあるが、「うちはドミニカ、ベネズエラ、キューバなど多国籍なクラブハウス。なじむのにそう時間はかからない」と心配無用だとし、「日本人選手もルイス(前広島)もいる。何でも協力するよ」とサポートを約束した。【モンティクリスティー(ドミニカ共和国)=鉄矢多美子】