「キング」が名実とも頂点に君臨する。2010年にサイ・ヤング賞に輝いたマリナーズのフェリックス・ヘルナンデス投手(26)が、19年まで7年総額1億7500万ドル(約158億円)で契約延長することが7日分かった。14年まで残る契約をさらに5年延長。キャンプまでに合意する見通しで総額、年平均2500万ドルとも投手史上で最高契約になる。

 マ軍がイチロー(ヤンキース)に代わるチームの顔に破格待遇を用意した。これまで総額ではサバシア(ヤンキース)の7年1億6100万ドル、年平均ではグリンキー(ドジャース)の2450万ドルが投手の最高契約だった。ヘルナンデスの15年以降の平均年俸は2710万ドルに跳ね上がり、ロドリゲス内野手(ヤンキース)の2750万ドルに次いで史上2位タイとなる。

 ヘルナンデスは05年のデビューからマ軍一筋で、通算成績は98勝76敗、防御率3・22。昨年8月には史上23人目の完全試合を演じた。ふてぶてしいまでのマウンド度胸で「キング」と呼ばれ、WBCでは優勝候補ベネズエラのエース。3年連続の最下位に沈むマ軍は長期契約で、不動のエースを再建の柱に据えた。