日本ハムが現役メジャーリーガー、米ロイヤルズのルイス・メンドーサ投手(30)を獲得することが10日、明らかになった。この日までに基本合意に達し、近日中に正式発表される。ロ軍で先発ローテーションの一角を務めた実力派。ここ2年間で10勝を挙げ、メジャー通算16勝と伸び盛りの本格派右腕だ。今季低迷した先発陣の柱の1人として期待している。

 球団サイドは、ロ軍側を含めて粘り強く交渉。米球界関係者は「双方で話がまとまっている。日本ハムへ入団することへの支障がなくなっているようだ」と認めた。金銭条件など細部の最終調整を残すのみのもよう。04年の札幌ドームへ本拠地移転後、NO・1実績の助っ人投手の加入が発表されることになりそうだ。

 来季逆襲への切り札になる。191センチ、110キロの巨漢で、ツーシームを含めた直球系が常時140キロ台後半の剛腕。切れ味あるチェンジアップとスライダー、カーブと緩急も交えたパワー投球が持ち味として知られる。昨季も獲得へ動いたが、ロ軍側と交渉決裂。ハーグシャイマー、ウインタースの両駐米スカウトのパイプを生かし、2年越しのラブコールが実った。

 今後の伸びしろも獲得の決め手になった。3月のWBCでは母国メキシコ代表入りも果たした。まだ30歳と若く、今季も主に先発として、22試合(先発15試合)登板と着実にステップアップ。3Aでは09、11年の2度ノーヒットノーランを達成しており、心身ともに絶好調なら破壊力満点のパフォーマンスを発揮しそうな逸話も持つ。日本ハムは最優先していた目玉メンドーサの獲得に成功したことで、大補強のゴールが見えてきたことは確かだ。

 ◆ルイス・メンドーサ

 1983年10月31日、メキシコ・ベラクルス生まれ。00年にレッドソックスとマイナー契約し、06年にレンジャーズへ移籍して07年メジャー初昇格。メジャーでは通算7年で90試合(先発56試合)16勝25敗、防御率5・39。今年3月のWBCではメキシコ代表。191センチ、110キロ。右投げ右打ち。