阪神西岡剛内野手(30)が8日ぶりの実戦安打を放った。神宮球場での無観客試合に3番三塁で先発出場。4回の第2打席で石山の114キロのカーブを捉えて右前に運んだ。オフに手術した右肘の影響もあり、前日17日に実戦復帰したばかり。実戦でのHランプは、10日広島戦(甲子園)で内野安打を放って以来となった。

 西岡 あとは打席に立っていくことだけ。前よりもいい状態です。

 試合後は本人も前向きなコメントを残した。結果だけではない。第1打席はカーブに反応して捉えたが左飛に終わった。それをきっちりと2打席目にいかしての右前打だった。

 和田監督 第1打席の変化球、カーブかな。ヒットにはならんかったけど、しっかりと対応しているし。2打席目のヒットも同じ球だったと思うんだけど。1打席目に対応して、2打席目で結果を出せているというところがね。打席を追うごとに状態は少しずつ上がってきている。

 指揮官も西岡の状態が少しずつ上がってきていることを感じていた。布陣が出そろい、ベストオーダーを固めていく時期。この日も3番三塁を任せた。試合を重ねるごとに体のスピード、パワーを含めたキレが出てくるだろうとの確信があるようだ。

 この日は3打席で交代したが、開幕前のオープン戦の残りは4試合。新打線の鍵となる3番を任せたい男が、限られた時間でどこまで状態を上げられるか。猛虎開幕ダッシュのポイントとなりそうだ。【鈴木忠平】