中日和田一浩外野手(42)が通算2000安打まであと4本とした。ロッテ戦に6番指名打者で出場。6回の第3打席で涌井の直球を捉えて中前打とした。「もうちょっと得点圏で打てればよかったけど、まあチームが勝てたことが一番」。9回には1死二、三塁から二ゴロを放ち、打点もマーク。ダメ押しの7点目をもぎ取った。

 岐阜出身の和田は物心ついたときから中日の大ファンだった。特に捕手として82年のシーズンMVPに輝いた中尾孝義氏(現阪神スカウト)は憧れの存在。ナゴヤ球場に足を運びその姿を追いかけた。

 球団のスターたちの活躍を知るだけに球団通算5000勝には「あとから振り返ったら、あの試合に出ていたんだとなる。こういう歴史的な試合に立ち会えたことがよかった」と感慨深げだ。

 敵陣のベンチには西武時代から「師匠」として慕う伊東監督の姿があった。捕手としてプロの扉を開けた和田にとって果てしなく高い壁。それでも入団して間もないころから自主トレをともにするなどプロのいろはを学んだ。千葉、仙台と続く敵地6連戦の初戦は1安打1打点と上々のスタート。「師匠」の目前で大台達成する可能性も十分にある。【桝井聡】