岩手大が秋田大を破り1勝1敗、1部残留に逆王手をかけた。1年生右腕の清川航矢(盛岡三)が4安打無四球10奪三振で1失点の好投。打線は好機を確実に生かし、守備も無失策でもり立てた。今日15日午前10時から、同会場で第3戦を行う。

 岩手大が崖っぷちから盛り返した。盛岡三で昨春東北大会準優勝の清川が気迫の投球。伸びのあるストレートにスライダーを交え、最終回を含む6イニングを3人で仕留めた。「絶対負けられない試合は高校時代に慣れている。流れを呼び込む投球を心掛けた」と清川は声を弾ませた。

 岩手大は春季リーグ3勝7敗で青森中央学院大、ノースアジア大と並び、6位決定戦で両者に敗退。前日(13日)の入れ替え戦初戦も秋田大に敗れた。ミーティングで田中駿晴監督(4年=青森)が「今までやってきたことを信じて思い切ってやろう」と話した。

 ナインは奮起。田中監督は「リーグ後半からチームがかみ合わなかったが、今日は必死に、一丸になれた」という。国立大で12年間1部に残留し続け、2位も2度。田中監督は「先輩たちのためにも自分たちのためにも、ここで(1部を)途切れさせるわけにはいかない」と不退転の決意だ。【北村宏平】