ヤクルトのマスコット、つば九郎がホーム主催の1500試合連続出場に王手をかけている。雨天中止がなければ、26日の巨人戦(静岡)で大台到達。94年のデビューから22年目、マスコットでは前人未到の数字に「よくここまできたとおもいます」と振り返った。

 デビュー時はよくミスをしたそうで、しばしば呼び止めるヒーローを間違えた。そんなつばめが成長し、人気者への転機となったのはラミレスの加入。本塁打を打った際のパフォーマンスで相方を務め、2人で「ラミちゃん、ペ、アイーン、ゲッツ」と言って左右対称にテレビの画面からはけた。ラミレスから「動きが合わない」と試合中に注文をつけられたこともあったが、露出が増えた。

 交友関係はヤクルトだけではなく球界の多岐にわたる。元ヤクルトの関係者をつてに記念写真をせがみ、一緒のフレームに納まってきた。ソフトバンク王会長から日本ハム大谷まで、積極的に交友を結んだ。元阪神の金本知憲氏が引退直前、神宮で最後の試合となった時、サイン色紙をもらった。連続試合出場記録の話になり「あと10年やれよ」と色紙に書いてくれたものが、宝物になった。

 今、一番したいのは優勝してのビールかけ。そして、アメーバブログの殿堂入りと流行語大賞の受賞を目標にする。「るーびーは、かけないでのんじゃうかも。ぶろぐは、えびぞうをぬきたい」そうだ。マスコット界の第一人者となったつば九郎。悩みは、たまに2軍の試合に行くと、大御所扱いを受けること。ほとんどの選手が後輩になってしまった。【竹内智信】