DeNA筒香嘉智外野手(23)が東京ドームで“スナイパー”のごとく本塁打を突き刺す。泥沼の12連敗中と苦しむチームで4番を張る若き主砲は「4番打者としてチームを勢いづける意味でもホームランは大事。狙いすぎるのは良くないけど、打てたら打てたでプラスにしかならない」と5月22日阪神戦以来となる1発を切望。11本塁打で足踏みしている筒香に合わせるように、チームの勢いも衰え連敗地獄に陥った。苦境を打破するための一撃に狙いを定めた。

 世界的人気漫画の「ゴルゴ13」のデューク東郷も“援軍”につけた。漫画雑誌ビッグコミック(小学館)の次号の表紙に抜てきされることが22日までに判明。DeNAとしては12年4月に中畑監督が登場して以来で、現役プロ野球選手では、レンジャーズのダルビッシュ、ヤンキース田中、広島黒田ら、超一流だけがずらりと並ぶ。「ゴルゴ13」を長期連載してきた老舗漫画雑誌の“顔”に抜てきされた主砲が、連敗脱出を一撃で射止める。

 連敗中は不発に甘んじている筒香のホームランメーターが再び動きだす。東京ドームでの開幕カード巨人戦では開幕戦を含む3戦2発。3月28日の同2戦目には右翼席後方の看板直撃弾を突き刺した。「チームがこういう状況だからこそ、4番の仕事をまっとうしないといけない。(東京ドームに)悪いイメージはない。開幕カードのようにいいイメージで臨みたい」。連敗を止めるためには筒香が“撃つ”しかない。【為田聡史】