空気を変えろ! 今季初の5連敗で最下位に沈む中日谷繁元信兼任監督(44)が29日、異例の緊急ミーティングを開いた。今日30日からのDeNA2連戦に向けて沖縄セルラースタジアム那覇でチーム関係者を集めた「青空会議」を実施。重苦しいムードを振り払えと活を入れた。もがき、苦しみ、この現状を打破する。

 谷繁兼任監督が動いた。チームバスが球場に到着すると選手はロッカー室に荷物を置いて、ベンチから小走りで外野に向かった。走っているのは選手だけではない。コーチ、トレーナー、広報…。センター付近に監督を中心としたチーム関係者の大きな輪が出来上がった。

 指揮官が「あまり僕の方から集めてというのはないんだけど」という珍しい光景は約10分、続いた。前日28日に広島にゼロ封負けを喫して5連敗。借金も今季ワーストの9まで膨らんだ。ここで食い止めないとズルズルといく。現場責任者として動かずにはいられなかった。

 谷繁兼任監督 明日からしっかりやっていこうとそういう話。こういうチーム状態のなか、みんな苦しんでいる。でもやっていかないといけない。しっかりやっていこうということ。

 ミーティングでは谷繁兼任監督に加えて、森ヘッドコーチも発言。沈滞ムードを拭い去って、空気を変えよう! 負の連鎖を断ち切ろう! という号令がかかった。

 明日7月1日に先発が予想される大野もこれに触発された。リーグトップタイの7勝を挙げながら最近2試合は0勝1敗と足踏み状態の左腕は責任を感じつつ、「何とかチームに勝ちをつけたい。今、空気を変えるような人がいない。空気を変える人がいれば、チームも変わると思う」と、圧倒的な投球で雰囲気を変える意気込みだ。

 ここでミーティングを開いた理由がもう1つある。セ・リーグの対戦成績を見れば、中日はDeNAに分が悪く3勝8敗と大きく負け越している。交流戦まで快進撃を続けた中畑ベイスターズにもっとも白星を配給してきた。沖縄からの逆襲なるか。那覇の青空ミーティングをシーズンのターニングポイントにしたい。【桝井聡】