元西武の大塚光二氏(47)が、母校・東北福祉大(仙台6大学)の次期監督として最有力候補に挙がっていることが1日、明らかになった。東北の雄としてプロ野球界にも多くの人材を輩出している同大だが、最近は4季連続で全国出場を逃すなど低迷。成績不振の責任を取って山路哲生監督(49)が辞意を示した模様で、6月に行われた東北大学選手権では、村瀬公三助監督(47)が代行監督を務めていた。

 山路監督の辞意を受け、大学側は後任の人選に着手。今年から東北福祉大の非常勤講師に招かれ、一般学生にソフトボールを教えている大塚氏に白羽の矢を立てた模様だ。大塚氏は89年ドラフト3位で西武入り。勝負強い打撃と堅実な守備で、西武の黄金時代の一翼を担った。01年限りで現役引退後は、解説者として活躍。昨年は日本ハムの1軍やファームの外野守備走塁コーチを務めた。

 日本ハムを退団後、今年1月に学生野球資格を回復。東北福祉大の非常勤講師就任と同時に家族も仙台に呼び寄せるなど、腰を据えて指導にあたる環境は整っている。大学時代には全国準Vを2度、プロでは日本シリーズを7度経験した「常勝野球」を、もう1度母校に注入する。

 ◆大塚光二(おおつか・こうじ)1967年(昭42)8月26日、神戸市生まれ。兵庫・育英高から86年に東北福祉大へ。外野手として同級生の佐々木主浩投手らとともに全日本大学選手権で2度準優勝、主将も務めた。89年のドラフト3位で西武入団。98年日本シリーズでは当時シリーズ新の6打席連続安打をマーク。01年現役引退。プロ通算466試合747打数193安打、打率2割5分8厘。13年から日本ハムコーチ。昨季限りで退団し、今春から東北福祉大非常勤講師としてソフトボールの授業などを行っている。