中日高橋周平内野手(21)が3日、約1カ月ぶりに1軍に合流した。今日4日の巨人戦(ナゴヤドーム)で出場選手登録される。また鈴木翔太投手(20)がプロ初先発する。高橋周が合流することで近年のドラフト1位6人が1軍に集結した。借金9の最下位からの巻き返しへ、ヤングパワーが新しい風を吹き込む。

 浅黒い顔に、少し大きくなって見える背番号3の背中。1カ月の2軍修業を経て高橋周が帰ってきた。ナゴヤドームで行われた全体練習でさっそく力強い打撃を披露した。

 「気持ちもそうだけど技術の部分です。課題はいろいろありすぎて言えませんが、もう1回心も体も鍛え直そうと思ってやってきた。毎日ひたすら、ずっと言われていた課題をやってきました」

 開幕直後の森野の離脱をきっかけに、福田との併用で出番を増やした。次第に調子を落とし、5月31日まで41試合で打率2割3分1厘、3本塁打、13打点。6月1日に、2軍での再調整を命じられた。その後、チームも下降線をたどった。「まだ、何の実績もない。何ができるわけじゃないけど、違うものを見せられたら」と新風を吹き込む覚悟だ。

 また、今日4日の先発は13年ドラフト1位の鈴木。プロ初先発の予定だった6月26日の広島戦(マツダスタジアム)が雨で流れ、仕切り直しのマウンドになる。「前回は雨だったけど、そのあとも中継ぎでベンチに入っていた。やるからには負けたくない」と巨人打線にぶつかっていく。

 高橋周が昇格したことで今年のルーキー野村から過去6年のドラフト1位が1軍に勢ぞろいした。主戦としてフル回転する大野、抑えの福谷、ブルペンを支える岡田、野村、鈴木、そして高橋周だ。沖縄での勝利で始まった7月戦線。高校野球の季節に、竜の球児たちが熱い夏を演出する。【柏原誠】