西武のエース岸孝之投手(30)が球団ワーストの13連敗を阻止する。36年ぶりの球団タイ記録となる12連敗という異常事態の中、今日4日の楽天戦(コボスタ宮城)で先発に立つ。3日は西武第2球場で最終調整を行い「自分で止めます」と何度もフレーズを繰り返し、強い決意を示した。

 過去にも連敗ストッパーの実績がある。ルーキーイヤーの07年、阪神戦でプロ初完封勝利を決め、大型連敗を「10連敗」で止めた。現在は05年の松坂大輔以来となる3試合連続完投負けだが、いずれも2失点以下と内容は濃い。「勝っての完投じゃない。できれば完投して勝ちたい」と完投勝利を渇望した。

 この日は仙台入りし、焼き肉店で選手、裏方による決起集会を開いた。連敗前から開催を予定しており、緊急ではなかったが登板前日の岸も参加。故郷の名物でもある牛タンに舌鼓を打ち、一丸となって連敗脱出への士気を高めた。「みんな勝ちたいと思ってやっている。でもここまで来てしまった。野手の力も借りて、自分で勝ちます。以上です」。13戦ぶりの勝利をチームにもたらす。【広重竜太郎】