まさかの出来事2連発で、ソフトバンクの連勝が8で止まった。デビュー以来無傷の5連勝を飾っていたリック・バンデンハーク投手(30)が4回に危険球退場。味方が5-2と逆転した直後、ロッテ清田の顔面付近に死球を与えた。救援陣がリードを守っていたが8回に5番手五十嵐亮太(36)が逆転3ランを浴びた。五十嵐の被本塁打は2年ぶり。優勝マジックは36のまま減らなかった。

 ソフトバンクの快進撃が思いも寄らぬ形で止まった。一挙5点の猛攻の直後、4回裏にアクシデントが起きた。先発バンデンハークが先頭打者のロッテ清田に対し、初球に内角攻めを敢行。直球をコントロールミスして、顔面に直撃。危険球退場で、ぼうぜんとしながら、ベンチに下がった。「人生で初めてだ。2度とないことを願う。清田選手にもチームにも申し訳ないことをした」。

 初回に2点を先制されたが、2回以降は立ち直っていた。開幕6連勝となれば、来日1年目の外国人投手の連勝記録に並ぶはずだった。

 2番手二保が緊急登板でタイムリーを許したが、必死の継投でリードを守っていた。2度目の「まさか」は8回にやってきた。五十嵐が四球と二塁打でピンチを招き、デスパイネに逆転3ランを浴びた。レギュラーシーズンの被弾は13年4月7日の日本ハム戦以来。今季ワーストの3失点で初黒星を喫した。「あそこ(本塁打)までの内容が内容だった。準備が足りない訳ではないが、問題はあった。バランスを取り戻すことができなかった」。チーム防御率トップの投手陣が崩れた。

 工藤監督は敗戦よりも、清田への謝罪の言葉を繰り返した。「頭や顔にはどんなことがあっても、いかないようにしないといけない。清田君の調子の良さを知っていただけに、申し訳ない気持ちだ。頭を下げないといけない」。連勝は「8」でストップ。球宴明けは2敗目(12勝)で、マジックは「36」で足踏みとなった。