独走中のソフトバンクに珍しくほころびが出た。

 無傷の7連勝中だった寺原隼人投手(31)が4点のリードを守れず逆転負け。5回1/3で5失点。今季初黒星を喫した。

 ただ、寺原の降板直前に、ベンチワークにも「ミス」があった。寺原は6回1死満塁でメヒアに同点打を許して交代したが、その前打者・森のときだ。1死一、二塁の状況で、佐藤投手コーチがマウンドへ。その間にベンチの工藤監督は、左腕の森福へのスイッチを決断。ところが、佐藤投手コーチがベンチに戻るため、すでに一塁ラインをまたいでいたため、交代できず続投に。ベンチから「佐藤さ~ん」と声をかけたというが届かなかったようだ。

 工藤監督は「早く判断して代えてあげる方がよかった。僕のミス」と悔やんだ。佐藤投手コーチも「オレが勝手に続投と思ってしまった」。結局、続投が裏目に出ての敗戦。終盤戦への教訓になったはずだ。

 ◆公認野球規則 8・06「監督が投手のもとへ行く制限」【注2】監督(またはコーチ)が投手のもとへ行った後、ファウルラインを越えて引き揚げたら、その投手は、その時の打者がアウトになるか、走者になるか、または攻守交代になるまで投球した後でなければ退くことはできない。ただし、その打者に代打者が出た場合は、この限りではない。