日本ハム大谷翔平投手(21)が8回5安打無失点で両リーグハーラー独走となる13勝目を挙げた。

 初回から飛ばした。西武中村剛也内野手(32)を迎えた1回2死三塁の場面。初球からストレートを続け、158キロ、158キロ、159キロで1ボール2ストライクと追い込むと、4球目の外角高め(ファウル)、続く5球目の外角低め(ボール)が今季自己最速となる161キロを記録。スタンドからどよめきが起こった。最後は142キロのフォークで空振り三振を奪い、立ち上がりを無失点で切り抜けた。

 2回以降も走者を背負っても要所を締めて、10奪三振でゼロを並べ続けた。母校花巻東の先輩西武菊池との今季初の先発対決を制した。ヒーローインタビューでは「真っすぐは全体的に良かったですけど、フォークがイマイチだったので(捕手の)市川さんが、うまくリードしてくれました。勝ちたいと思っていたので、初回から飛ばすイメージでした」と笑顔。菊池に投げ勝ったことは「意識はないと言っていたんですけど、いざマウンドに上がったら先に点はやりたくなかった」と、本音をちらりとのぞかせた。