中日は序盤の拙攻が響いて巨人に大敗した。連勝は4で止まった。初回1死三塁と2回無死一、二塁で高木勇に抑えられ、ズルズルと40試合ぶりの完封負け。谷繁元信兼任監督(44)は采配を悔やんだ。

 「1、2回でもう少しこちらがうまく攻められていたら(自軍の)バッテリーも変わっていた。攻撃の方法を少し間違えた」。指揮官は序盤の逸機を試合のポイントに挙げた。

 亀沢の三塁打による初回1死三塁ではルナ、平田が凡退。2回は四死球でもらった無死一、二塁で7番森野に自由に打たせた。ベテランは慎重にボールを見ながらも厳しく攻められた。空振り三振に倒れ、走者を動かせなかった。「森野どうこうではなく、こちらのこと」と原因を“静観”したベンチ側に求めた。

 すると、3回まで9人で抑えていたネイラーが4回に大崩れ。6失点で試合は決した。流れは怖い。巨人は5連敗中で、前日まで5試合でわずか計4得点。目指すべき3位巨人との「直接対決」で、打線を覚醒させてしまったのが痛い。

 DeNA戦3連勝で5位に浮上し一気に巨人に迫るべき戦いで、出はなをくじかれた。CS圏内には再び5・5ゲーム差に。「いつも言っているけど、すべて勝てるわけじゃない。また次です」。監督の言葉にはピリピリ感が漂う。傾いた流れを取り戻せるか。【柏原誠】