仙台大は東北大に雪辱し、今日3日の3戦勝負に持ち込んだ。2年生右腕の岩佐政也投手(柴田)が8回1/3を5安打無失点。通算(18回2/3)防御率0を継続させ、リーグ2勝目を挙げた。

 春王者の仙台大が、前日1日の開幕戦で敗れた東北大に雪辱した。立役者はリーグ登板4戦目の岩佐だった。先発は通算2度目。完封目前の9回1死走者なしで、後続にマウンドを譲ったが、自己最長の8回1/3を無失点に抑えて勝利に貢献した。昨秋からの通算防御率0を継続させた岩佐は「どんなに打たれても点を取られないことが大事」と、持ち前の打たせて取る投球を振り返った。

 苦しい台所事情を抱える投手陣の窮地を救った。プロ注目の右腕熊原健人(4年)は柴田高からの先輩。リーグ前に背筋を痛めてベンチから外れる中、エースの穴を埋めた。熊原が大学2年まで使用していたネーム入りグラブをもらって愛用。「使いやすい。後でプレミアがつくかも」とちゃめっ気たっぷりに話す。最速141キロの速球にスローカーブなどを織り交ぜ、チェンジアップを決め球にする。「熊さんみたいに三振を取るタイプではないので」と控えめだが、「いい目標になっています」と先輩の背中を追いかけている。

 今日3日の3戦勝負後は、中1日で第2節の東北工大戦を迎える。間隔の短くなった投手ローテーションだが、森本吉謙監督(41)は「投手陣はいい。2試合で1点しか取られていない。熊原以外で勝てたのは大きい。いい機会にしたい」と個々の成長に期待。完投完封を逃した岩佐は「ちょっと残念ですが、いずれ投げさせてもらえるように頑張りたい」と前向きに話した。【佐々木雄高】

 ◆岩佐政也(いわさ・まさや)1995年(平7)4月4日、宮城・山元町生まれ。山元第二小1年から野球を始める。山下中では軟式野球部に所属。柴田では1年秋からエースで、3年夏の県選手権準優勝。仙台大では1年秋からベンチ入り。家族は両親、弟。右投げ右打ち。175センチ、62キロ。血液型A。