天王山の命運は助っ人主砲に託される。阪神マウロ・ゴメス内野手(31)は8日、巨人戦の降雨中止が決まる前、甲子園の室内練習場でオマリー打撃コーチ補佐とスタンドティー打撃などを実施。右足にじっくり体重を乗せて、振り切る動きをチェックしていた。

 和田監督は「いい感じに見えたか? なかなか上がってこんなあ」と首をかしげるが、2日間の休息を前向きにとらえよう。すっかり涼しくなり、主砲の体調面が整うのは間違いない。シーズン佳境での不振ぶりに、ある球団関係者は不安顔で「ちょっとバテてるなあ」と指摘していた。

 月間打率に注目する。7月こそ打率3割2分5厘と好調だったが、8月は2割7分8厘。9月に至っては、21打席で8三振するなど、1割5分にとどまっている。

 昨季も7月末に夏バテで1試合欠場するなど、夏場に何かとトラブルが生じていた。もう、夏の盛りは過ぎた。快適な秋空が助っ人を後押しするだろう。6日の中日戦は4打数無安打3三振…。気持ちをリセットするには大切な休養になる。

 8月14日ヤクルト戦で二塁打を放って以降、18試合連続で長打が出ていない。仕切り直しの大一番。まずは待望のロングヒットで、深刻な窮状を吹っ飛ばしたい。【酒井俊作】